代表メッセージ

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アトー株式会社 本社

ATTOは1964(昭和39)年、東京オリンピックや東海道新幹線開業で日本中が活気づいた年に設立されました
2024(令和6)年1月、ATTOは60周年を迎えました

 折から生物化学分野を志望する学生・研究者が目立って増え始め、この分野の研究が勢いづきはじめた時代一その後の分子生物学やライフサイエンス・バイオテクノロジーの発展に読く『バイオの夜明け前』の時代でした。

 その頃、海外留学帰りの先進的研究者から「現地では生化学関連分野には特定技術を追求しサービスを行う専門的な企業があり、それらによって研究が支えられている。日本でもそのような専門的な研究支援企業が必要とされるようになるだろうから、小規模でもスタートしてはどうか」というアドバイスをいただきました。これが当社の創業の契機となりました。

 それから60年間、ATTOは広くライフサイエンス・バイオテクノロジー分野の研究者のご支援ご愛顧に支えられ、主に生体物質の分離・分析にかかわる研究のツールを提供して参りました。

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アトー株式会社 技術開発センター

大学、公的研究機関・施設や製薬・食品・化学メーカーなどにおける生体関連物質の分離・分析研究に製品をお届けし、国産トップブランドへ

 当初はクロマトグラフィーや電気泳動関連製品の開発に特化し、やがて『電気泳動のATTO』としてご評価を頂けるようになりました。現在は既製ゲル・試薬から泳動装置・画像解析装置までの多様な製品の開発生産供給体制を整え、大学、公的研究機閏・施設、製造・食品・化学メー力一などにおける生体関連物貿の分離・分折研究に製品をお届けし、国産トップブランドのひとつとしてのご評価をいただいております。

 一方、日本の経済的な発展に伴い製品はODAのような対外援助スキームに組み込まれ、海外の大学・研究機関においても、ATTO製品が使用され始めました。最近は特にアジアでの利用拡大に伴い、2009年には ATTO Koreaを設立しました。


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代表取締役社長 山田 重満

「産業と技術革新の基盤づくり」を目指して技術(製品)開発を持続し、これを研究機関に提供することでバイオ分野の発展に貢献しています

 こうした電気泳動関連製品の開発・生産・供給の実績と経験をベースに、ATTOは生体物質の超徴弱発光計測技術を次の柱とすべく、ほぼ30年間その技術開発にあたってきました。生体物質計測が細胞内に及ぷことになり『細胞に優しい発光』を使うことが必須として、「蛋白から細胞へ」の流れを支援する研究開発の中から「細胞に優しく、細胞を破壊せずに多くの情報を得る」ための『発光計測製品』が生まれました。

 これまでの技術開発には、国による産官学連携研究開発推進策支援を得て、当該分野における世界一流の研究機関・研究者のご指導ご協力をいただき、経営資源乏しい小企業単独ではなし得ない成果を上げ、関連知的財産権も確立できました。
今後もトレンドを的確にとらえ、最先端技術を常に習得し、ライフサイエンス研究が滞りなく進歩し続けられるように、研究者をサポー トする製品開発に邁進して参ります。

 ちなみに2023年10月「アト秒」という極めて短い時間を観測する画期的技術の開発に対して、欧米の3氏にノーベル賞が贈られました。これは超微量を表す当社の名前「アトー」が世の中に知られるきっかけにもなり、60周年直前に当社にとってエポックメイキングな出来事となりました。

 さて、当社では昨今のコロナ禍にありましても業績を伸ばしてきています。製品開発の成果がここにきてより一層の実を結びつつあります。また、世の中でSDGsの活動が広がってきていますが、当社では従前より「産業と技術革新の基盤づくり」を目指して技術(製品)開発を持続し、これを研究機関に提供することでバイオ分野の発展に貢献しています。今後とも日本発の研究支援企業として存在理由を追求して参ります。

引き続き相変わりませずご愛顧・ご支援を賜りたく心からお願い申し上げます。

令和4(2022)年6月
アトー株式会社
代表取締役社長

山田 重満