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ゲル撮影・イメージング
ケミルミイメージング

ケミルミイメージングとは?

ウエスタンブロッティングやサザンブロッティング・ノーザンブロッティングの検出には、化学反応によって発光する試薬が用いられます。この反応で発光する現象は、化学発光=ケミルミネッセンス(Chemiluminescence)と呼ばれています。ケミルミイメージングとは、ケミルミネッセンスを略した言葉=ケミルミと、ブロッティング後の発光検出を画像として撮影するイメージングを合わせた造語です。

当社では、ケミルミイメージング用の装置として、冷却CCD カメラシステムを用意しています。

 

ケミルミイメージングに必要な「発光試薬」

■ HRP 用発光基質

HRP用発光基質

ウエスタンブロッティングでは、HRP(ホースラディッシュペルオキシダーゼ)を標識した2次抗体をメンブレン上の抗原と結合した1次抗体と結合させます。そしてルミノールと過酸化水素を含む発光試薬(発光基質) を加えて検出します。このHRP標識2 次抗体が結合するメンブレン上の1次抗体に特異的なバンドからは、極大波長425nm の光が発せられます。

ウエスタンブロッティングの発光検出に使用されるHRP 用発光試薬は、GE ヘルスケアジャパン株式会社の「ECL シリーズ」などが代表的で、数秒から数十分の露光時間でバンドの検出を可能としています。

この方法は、発光試薬を添加してすぐに強い発光が起きるため、発光試薬を発光撮影の直前にメンブレンに添加することをお勧めします。

 

   

 

■ALP用発光基質

ALP用発光基質

サザンブロッティング・ノーザンブロッティングでは、ALP (アルカリフォスファターゼ) をプローブに直接標識したり、ビオチンやDIG といったリガンドを介して標識し、ジオキセタン系発光試薬を加えて発光検出を行います。このときメンブレン上のALP標識プローブが結合した特異的なバンドからは、極大波長470nm の光が発せられます。

サザンブロッティングやノーザンブロッティングに使用されるALP用発光基質は、ロシュ・ダイアグノスティックス株式会社の「CDP-star」などが代表的です。サザンブロットやノーザンブロットの検出キットにはALPが標識酵素として多く使われています。この検出方法では、発光試薬を添加してから発光が強くなるまで時間が必要です。37℃で5 ~ 15 分インキュベーションするか、室温で1 時間程度インキュベーションすると撮影に適した強い発光が得られます。

代表的な発光基質
2009 年8月現在
メーカー 試薬名称 酵素
GEヘルスケア
ジャパン株式会社
ECL Western Blotting Detection Reagents HRP
ECL Western Blotting Detection Reagents HRP
ECL Plus Western Blotting Detection Reagents HRP
ECL Advance Western Blotting Detection Reagents HRP
サーモフィッシャー
サイエンティフィック株式会社
Pierce Western Blotting Substrate HRP
SuperSignal West Pico Chemiluminescence Substrate HRP
SuperSignal West Dura Extended Duration Substrate HRP
SuperSignal West Femto Maximum Sensitivity Substrate HRP
ロシュ・
ダイアグノスティックス株式会社
CDP-star/CDP-star Ready to use ALP
CSPD/CDPD Ready to use ALP
ケミルミ撮影に適したCCDとは?
  • 発光検出試薬の波長(420nm ~ 500nm) で感度の良いCCD
    発光検出試薬の波長

HRP やALP の発光試薬は、425nm ~ 500nmの波長域が最も強くなります。
これはEtBr のような蛍光検出試薬に比べると、同じ可視領域の光でも短い波長といえます。
ゲル撮影装置に採用されているCCDもデジカメに比べると高感度ですが、発光検出には感度が低いため、特に500nm 以下で感度の高いCCDが求められます。

Ez キャプチャー等アトーケミルミ撮影装置ではこの波長域で感度の良いCCDを採用し、発光撮影に対応しています。

高感度なCCDカメラとは?
  • 500nm 以下の波長域の感度が高いCCD を使用する
    CCDカメラ
  • 高いS/N 比を得るための低ノイズ化
  • 微弱シグナル領域を検出できる高ビット階調化

ケミルミ撮影のカメラが高感度であれば、鮮明な泳動パターンを短時間で撮影することが可能です。このようなカメラを実現するには、発光検出の感度が高いCCD を使い、長時間露出してもノイズが少なく、データの階調数を多くする必要があります。

Ez キャプチャー等アトーケミルミ撮影装置のカメラは、長時間露光用にノイズを低減するため、冷却CCDカメラを採用しています。CCDは冷却することでノイズを減らすことができますが、一定の温度でに安定していることとが重要です。アトーでは、冷却用ペルチェ素子の放熱機構(強制空冷式2 段ペルチェ冷却方式) を工夫し、長時間安定した冷却状態が維持できるようにしました。この安定した冷却機能により、ダークイメージ(ノイズデータ) を差し引いたときの黒抜けなども効果的に抑えることができ、高感度撮影を実現しています。また、画像は14 ビット(16384 階調)データとして得られるため、微弱な発光の検出も可能です。

定量に最適なデータを得るためには?
  • 1 つ1 つのバンドがシャープで、分離されている
  • バンドの抜けなどがない完全な泳動パターンが得られている
  • 発光検出では、バックグラウンドが低く均一である
  • 撮影したバンドのシグナルが濃度に比例して高くなっている

ケミルミ撮影した画像データは、定量解析を行いバンド同士の濃度比較を行います。解析ソフトは進化していますが、きれいな電気泳動パターンで比較した方が解析作業も容易になります。そのため、電気泳動、ブロッティング、抗体反応やハイブリダイゼーション、発光検出のすべての操作を丁寧に行うことが解析を容易にする近道となります。当社では、電気泳動やブロッティング、発光検出に関する装置・試薬・実験のコツ資料を準備しておりますので、是非、ご活用ください。

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